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食べ物がつかえる…」それは、好酸球性食道炎かもしれません

  • 「食べ物を飲み込むと喉や胸のあたりでつかえる感じがする…」
    そんな症状でお困りの方、それはもしかすると“好酸球性食道炎(EoE)”かもしれません。

    好酸球性食道炎(EoE:Eosinophilic Esophagitis)は、アレルギー反応によって食道に好酸球が集まり、慢性的な炎症や嚥下障害を引き起こす疾患です。

    内視鏡検査で診断されることが多く、以前はあまり知られていなかった病気ですが、最近では増加傾向にあります。


    PPI(プロトンポンプ阻害薬)の作用は2つ!

    好酸球性食道炎に対して、PPIという胃薬が有効であることがわかってきました。


    ■ ① 抗分泌作用(Anti-secretary effect)
    PPIは胃酸の分泌を抑えることで、次のような効果を発揮します。

    ・胃酸の逆流を防止
    ・食道粘膜へのダメージを軽減
    ・食道上皮の細胞間の“すき間”を改善し、バリア機能を強化

    → 胃酸による刺激を抑えることで、EoEの進行を防ぐと考えられています。


    ■ ② 抗炎症作用(Anti-inflammatory effect)
    近年の研究では、PPIには以下のような炎症抑制効果もあるとされています。

    ・炎症細胞の接着や活性化を抑制
    ・Eotaxin-3やIL-13など、アレルギー性炎症に関わる物質の産生を抑える

    → 単なる「胃薬」ではなく、免疫反応にも作用する可能性があります。


    つかえ感が続くときは、胃カメラ検査を

    食事のたびに喉のつかえを感じる方は、一度「好酸球性食道炎」の可能性を考えてみましょう。

    当院では、必要に応じて胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査を行い、診断・治療のご提案を行っています。

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