便潜血検査で大腸がんを早期発見しましょう
大腸がんは、日本で診断されるがんの中でも、罹患率・死亡率ともに高い疾患です。しかし、早期に発見して適切に対処することで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
このたび国立がん研究センターより「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン(2024年度版)」が公開され、便潜血検査の有効性と重要性が改めて示されました。
便潜血検査とは?
便潜血検査は、便の中に含まれるごく微量の血液を調べる簡単な検査です。
食事制限や特別な準備は不要で、自宅でも実施可能です。
この検査によって、血便や便秘、便が細くなるといった症状が現れる前の段階で、大腸がんやポリープを発見できる可能性があります。
便潜血検査が重要な理由
● 高い検出精度
最新の研究によれば、便潜血検査の精度は以下の通りです。
-
感度84%(がんのある人を見つける割合)
-
特異度92%(がんでない人を正しく「異常なし」と判定する割合)
つまり、多くの大腸がんを見逃さず、必要のない精密検査も減らせる信頼性の高い検査です。
● 死亡率の減少効果
定期的に便潜血検査を受け、陽性と判定された場合には精密検査を受けることで、大腸がんによる死亡率を30〜40%以上減らせることが、科学的に証明されています。
どのような方に必要?
ガイドラインでは、次のような方に便潜血検査を推奨しています:
-
対象年齢:40歳〜74歳
特に40〜50代の罹患率が国際的に高いため、この年代からの受診が重要です。 -
検診間隔:1〜2年ごと
定期的な受診が、早期発見・死亡率低下に繋がります。
陽性の場合は必ず大腸カメラを
便潜血検査で「陽性」と判定された場合は、大腸がんやポリープの有無を確認するために、必ず精密検査として大腸カメラ(内視鏡検査)を受けてください。
大腸カメラでは、
-
大腸の粘膜を直接観察できる
-
ポリープや病変を見つけたその場で切除も可能
といったメリットがあります。
「痔だと思うから大丈夫」と自己判断してしまうと、せっかくのがん発見・予防のチャンスを逃すおそれがあります。
まずはご相談ください
がんは、症状が出る前の定期検診で早期発見することが最も効果的です。
佐藤消化器内視鏡クリニックは、水戸市の大腸がん検診実施医療機関です。
便潜血検査や大腸カメラをご希望の方、検査について詳しく知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。